北海道はもうすっかり冬支度。
このところ肌寒くなってきてはいたものの、数日前まで秋晴れの爽やかな陽気だったのに、数日前に降ったドカ雪せいでわずか1日で一面銀世界へと一変しました。
北海道の冬入りってこんな感じだったっけ?
雪が無いうちは歩いて散策するのも気楽でしたが、雪道となるとなかなかそうもいきません。歩きずらいし、寒いしで、お店探しでグズグズしていると、どんどん体が冷えて凍えてしまいます。
今日はどこに入ろうか?と悩んでいると「このお店美味かったー」という声が聞こえてきたので思わず目を向けました。
花銀通りと函館本線がちょうど交わるの高架下、嵐山新地の入り口の隣に位置する2階建ての建物で、一階から内階段が伸びているお店からちょうど人が下りてきているところでした。
看板に掲げられているお店の名は「和食処 晄進(こうしん)」
ぱっと見、お高そうな料亭かな?と思いつつ、お店の外に立てられている看板メニューを見ると、どうやら居酒屋らしいメニューがズラリ。
昼間この界隈を歩いている時にラーメン屋さんの看板が出ているのを見た覚えがあったのですが、どうやら夜は居酒屋に変わるようですね。
今しがた出てきたお客さんの言葉を信じて、入ってみることにしました。
お店に入るや否や目についたのは、カウンターの中に設置された”おでん”の鍋。コンビニなんかにあるやつにも似ていますが、それよりもう少し大きくて本格的。
カウンターは8席くらいと座敷が2間くらいというこじんまりとしたお店で、内装は和で統一された少しレトロな印象も受ける居酒屋さんです。
レギュラーメニューと看板に日替わりメニューもあり、魚や焼き物、おでんがメインのお店みたいです。
さすが和食専門の居酒屋さんという感じ。
1品1品の仕事が丁寧で、どれも本当においしい。日本酒のラインナップが豊富でした。
居酒屋メニューがおいしいなら、ラーメンも期待できそう。今度はお昼に来てラーメンを食べてみたくなりました。
お酒で少し体が温まったので、そのまま2軒目探し。
スパル通りのあたりをウロウロしつつ、少し奥まったところにさらに道が伸びているのを発見したので、小路の中まで入ってみます。
袋小路になった小さな空間にお店がひしめき合っていて「なごみ処 ひより」というこれまた和風な看板がかかるお店がありました。
お店の場所的になかなか見つかりずらい隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。
おなかの具合は1軒目で十分いっぱいなので軽く飲むだけで十分なのですが、見た感じここも和食系の居酒屋なんだろうか?という雰囲気。別のお店を探そうかと悩んだのですが、雪が降る冷たい小樽の夜道をこれ以上さまようのは命の危険がありそうなので、そのまま暖簾をくぐりました。
お店の中は黒を基調とした和風の落ち着いた雰囲気ながら、なんとなく温かい感じがする内装です。
お店の扉を開けるとマスターとママのお二人がカウンター内に立っていて、まずは「靴を脱いで」と言われました。
カウンター席は少しだけ小上がりのようになっていて、靴を脱いで席に着くスタイル。驚くことに店内のフロアは床暖になっているらしい。
外観からは和食系の居酒屋か料亭的な雰囲気でしたが、メニューを見るとドリンクメニューばかりなので、どうやら”バー”のようです。
お酒のメニューはビールや酎ハイ、日本酒などいろいろありますが、北海道らしい”ハスカップ”を使ったお店のオリジナルカクテルなんかもありました。
マスターもママさんもお話し好きな方達なようなので、ぼっち飲みの私も色々とお話させていただきましたが、そうこうしている間に常連さんがなだれ込んできて一気に店内がにぎやかに。
静かで穏やかな和風の落ち着いたバーも沢山のお客さんが集えば様変わりしますが、皆さん陽気にお酒を楽しんでいたので、なかなか雰囲気のいい優しい暖かいお店でした。