いつもは花銀あたりでお店を探すのですが、今回はなんとなく都通りを散策してみた。
小樽駅からまっすぐ、運河方面へ続く大きな通りを下るとすぐに都通り商店街のアーケードが現れる。
私が住んでいた頃はこのあたりも賑やかで、地元の人たちがよく利用する商店街だった記憶があるのですが、今やシャッター街。時の流れは何とも残酷です。
都通りの中にもいくつか飲食店はあって、その中には私が生まれる前から営業している老舗の喫茶店なんかもあって、たしかずいぶん前に”もやさま”でも紹介されていたっけ?
都通りの中ほど、第一大通りへ出る小道沿いにいくつかお店が並んでいて、ここには以前から気になっていたお店がある。「酒処 ふじりん」
なんとなく高級そうな料亭感が漂う店構えで、ついお財布が気になってしまうが、グーグルマップの口コミの評価が異常に高いのでずっと気になっていた。
境町や都通りは観光客も多いので、この辺りのお店は観光客向けに若干高めな料金設定の店もたまにあるみたいなので、こればかりは入ってみないとわからない。
いつもお客さんでいっぱいの印象があって、なかなか入れずにいたが、多少雨がぱらついているせいか、運よくカウンターが一席だけ空いていた。カウンター以外はやはりほぼ満席。
まず初めに目につくのはカウンター内の大きなおでん鍋とカウンターの梁にぶら下がっているおでんのメニューです。どうやらここはおでんのお店ということらしい。
普段あまりおでんを食べない― というか、コンビニおでんくらいしか食べたことが無いので、こうしてお店でおでんを食べるというのは初めての体験かもしれない。
気になるものをいくつか選んで注文。
やはり定番の”だいこん・たまご・はんぺん”は外せないかな。どれも1つ200円前後なので入店前に危惧していた価格的には全く問題なし。ほかに比べてすこし割高な”生麩”というのが気になったのでこれも注文してみた。
カウンターとは別に厨房があり、カウンター側は主に焼きものがメインらしい。おでん以外にも刺身や焼き魚なんかもあるので、色々なメニューが楽しめるのも嬉しい。
しばらくして運ばれてきたおでんを見てちょっと驚く。はんぺんがデカい!
一口食べてこれまた驚く。やや薄目な色のお出汁だがしっかり味が染み込んでいて、上品な香りが口いっぱいに広がる。めちゃくちゃ美味い!!
今度は”生麩”。
これも驚く。餅?こんにゃく?のようなふわふわした不思議な食感で、これもしっかり出汁がしみ込んでいる。中にゆずが練り込まれているのか、ほんのり爽やかな柑橘が香る。食感も味も香りも絶品!
岩海苔のおでんという珍しいものもあって、これはお出汁と一緒に岩海苔をお茶漬けのようにサラサラといただけるので、〆には最高の一品。
おでんが安いからというのもありますが全体的にリーズナブルで、 ―なにより おでんとはこんなにおいしいものなのか!と驚きました。
お酒の種類も結構豊富ですが、特に日本酒が充実していました。
おでんだけで大満足の最高のお店でした。
カウンターに10席くらいとテーブルは2席しかないので、そんなに大きなお店ではないので、グループなら予約が必須みたいです。
ひとりなら運が良ければカウンター座れるかも。
また来よう。