小樽といえば「小樽運河」。
観光地として全国的に有名なので誰もが真っ先にイメージするでしょう。
小樽運河周辺は観光地として整備され、運河から続く「境町通り商店街」は、たくさんのお土産店や飲食店が建ち並ぶ観光ルートとなっています。私も長らく小樽を離れていたので、帰省すると観光がてらよく境町通りのあたりをよく散策しに行っていました。
ただ、お店が閉まるのが早い!
夜7時にもなるとほとんどのお店が閉店してしまうので、夜の小樽はどこに行けばいいのか?と路頭に迷う人も多いみたいです。
東京の友人で、小樽によく観光しに来るという人も、夜は行く場所が無くてホテルで過ごしていたと語っていました。
実は小樽には”夜の歓楽街(?)”が存在します。
小樽は北海道の交易の中心地として栄え、かつては複数の金融機関が支店を構える北のウォール街とまで呼ばれた商業都市でした。
街が栄えれば人が集まり、人が集まれば盛り場も増えるのが自然の道理。
今となってはそんな過去の栄華も鳴りを潜めてしまい、田舎の地方都市といった雰囲気ですが、当時の名残は今もまだ一部で垣間見ることができます。
「嵐山新地」と「花園銀座商店街」

小樽駅を南下していくと、函館本線の高架と於古発(おこばち)川が交わる大きな通りに交差します。寿司屋が通り沿いに沢山建ち並んでいるので、名前もそのまま”寿司屋通り”です。
寿司屋通りを少し下るとの”花銀”と書かれた看板が見えてきます。この先が”花園銀座商店街”。
観光ガイドなんかではあまり大々的に紹介されていないのが不思議なんですが、夜の小樽はむしろコチラがメインです。
看板がかかる花銀通りと呼ばれる大きな通りには、漫画ゴールデンカムイにも登場した”花園だんご”で有名な「新倉屋」や、全国的にも有名なかまぼこの名店「かま栄」の支店があり、昼間は地元の人のみならず、観光客もよく訪れるエリアですが、夜になると雰囲気が一変。

花銀通りに隣接する小道に沢山の居酒屋やスナック軒を連ねていて、夜になってお店が営業を始めると昭和レトロな夜飲みエリアが出現します。小樽民が日常的に利用するディープなエリアです。

花銀通りの中腹あたりを通る函館本線の高架下には、特に小さな居酒屋が密集する何ともレトロな雰囲気の漂うディープ一角があります。ここが「嵐山新地」。

昭和の大スター石原裕次郎も訪れていたという老舗の料亭や、いつから営業しているのだろう?と思えるくらい古い居酒屋さんが沢山ひしめき合っています。
観光ガイドなんかにも小さく乗っていたりするので、観光で訪れる人でも知っている人は知っているかもしれません。
「都通り商店街」~「サンモール一番街」

小樽駅からそのまままっすぐ中央通りを進むと右手側に大きなアーケードが見えてくる。
今ではほとんどシャッター街になってしまっていますが、私が子供の頃は沢山のお店が軒を連ねる賑やかな場所でした。
お店の数は少ないですが、アーケードと交差するように小さな通りがいくつもあるので、その通り沿いに数件の居酒屋さんがあって、駅からも近いので観光客も訪れる人気のお店も多いみたいです。
ただ、この辺もやっぱりお店が閉まるのは早いですね。

都通りをそのまま進んで日銀通りを横切ると「サンモール一番街」という大きなアーケードがまた始まる。
サンモール一番街の入り口に「レンガ横丁・ろまん横丁」という小さなお店が密集するいわゆる”屋台村”が入っていて、ここは地元の人もよく利用する人気のエリア。
ひとつひとつのお店が小さいので、偶然同席した他のお客さんと自然と会話が生まれて仲良くなって、そのままはしご酒 なんてことも何度かありましたかね。
1番街ということは2番以降も以前はあったんだろうか…?
高卒ですぐに小樽を離れてしまったので、実はあまり小樽のことを知らなかったのですが、大人になって改めて探索してみると、こんなにもたくさんのお店があったのかと驚きました。
コロナ渦でだいぶ減少してしまったようですが、それでも小樽はまだまだ元気に頑張っています。